第五回プレイストリート研究会を開催しました。

TOKYO PLAYでは、日本でみちあそびを広げていくために、独自の研究会を立ち上げ、定期的に会合を開いています。

第五回プレイストリート研究会 開催報告

《日 時》2021年12月27日(月)20:00〜21:30
《場 所》オンライン
《参加者》嶋村、中津、高橋、池田
《内 容》
前回に引き続きイギリスのプレイストリートを牽引する「Playing Out」(https://playingout.net/)の活動について調べています。

◯Playing Outのホームページのうち「Info for councils>Why support play streets?」について各々が要約してきたものを確認した。

・冒頭に「住民主導のプレイストリートが自治体にとって有益であることを、意思決定者に説得するためのエビデンス」とあるように、様々なエビデンスが挙げられている
・子どもの活動レベルの低下がイギリスでも問題になっている。
・「コミュニティ」という言葉がよく出てくる。行政に任せるのではなく地域でどうするか。
・「Playing Out(≒プレイストリート?)」をすることがいかに重要かの情報が示されている。
・プレイストリートはコロナ禍のリカバリーの安全で強力な方法として捉えている。
・プレイストリートは「ハイパーローカルな公共空間」であり、「イベントではなく近所の小さな集まり」として伝えて、コロナ禍でも実施することを促している。感染防止ガイダンスも出している。
・実際にどうやって道路を停めるのかについての動画があり、かなり具体的なアドバイスがあった。実際に怒鳴り込まれた時の対応なども描かれていることは注目したい。
・イギリス南部の都市、サウサンプトンでのプレイストリートに関する動画では、親や地域の人が心の中でなんとなく感じているが、そこまで意識に上っていないこと(「外遊びしている子が減っているよね」「遊びって大切だよね」「地域に人がいるほうがいいはずなのだけど」など)を声として流している。
・最後にプレイストリートがもたらす幅広い効果について、下記のリンクが纏められている。
(Playing Outのホームページは全体的にリンクを張って具体的に説明しているページに誘導する構造になっている)
「インパクトとエビデンスの概要」>Impact of play streets(プレイストリートのインパクト)のページへ
「公衆衛生のエビデンスベース」>Street play and public health(ストリートプレイと公衆衛生)のページへ
「アリソン・ステニング教授による、遊び場と孤独に関する研究」>Report: Play Streets Build Community(報告書「プレイストリートはコミュニティを築く」)のページへ

◯要約を踏まえての意見交換
・多種多様なエビデンスを集められていることがすごい。
 →日本でも過去に日本学術会議の『我が国の子どもの成育環境の改善にむけて「成育空間の課題と提言(2008)」の検証と新たな提案』を取りまとめるにあたって、かなりのエビデンスを集めた(中津)。それ以外にもこれまで様々なエビデンスが出されているので、TOKYO PLAYでリストアップしてアーカイブ化していくとよいのでは。
・動画があるのは大きい。2分でもプレイストリートをやることで、どうまちが変わるのかが伝わりやすい。逆に長いと人は見ない。
 →リンクの先にはボランティアへの説明用(?)の動画があった。22分あったがわかりやすく必要性を感じた。関心を持ってさらに深く知りたい人向けであれば、少々長くても見ようと思える。
・プレイストリートの地域範囲が狭い。コミュニティという言葉を聞くと、日本では町内会規模を想像するが、イギリスでは同じ道に接している範囲ぐらいを指す様子。領域感覚が異なる。
 →イギリスの街の作りが一本の通りが長い。通りを中心としたコミュニティが形成されている。日本とは道の作り方が違う。ストリートアドレスとブロックアドレスの違い。
 →境界線の考え方が日本とは違うので、日本では日本の考え方を踏まえる必要がある。

《次回予定》
「Playing Out」のホームページの「Impact of play streets > Children’s health」を紐解く。

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